2022年9月 ◇◇脳梗塞 ジム その1

 

  次に、ジムの施設を探しました。

 最初、保険適用や介護保険の施設を探しました。

 近所の施設を見学すると、ほぼインストラクターが1対1でつき、麻痺の状態に応じた対応が可能と感じました。

 

 問い合わせへの対応は良かったですが、介護保険対象の施設らしく、窓口の市役所の担当課を紹介されました。「一応、必要な書類を作りましょう。先生の名前を誤ったら失礼ですから病院に確認を」と担当課から病院に架電し、伝言ゲームのように話が変わって、病院にも相当迷惑をおかけしました。

 

 あれこれ検討の結果、比較的、症状の軽い者は、併用は難しいとのこと。

 要は、取扱が複雑で詳しい方でないと知らないとのことです。私の感触では、複雑というより、担当者の判断で、善意で、緩く解釈するなどにより運用面で幅がでて、市も毅然とした態度で臨まないから、結局、混乱が出て、はっきり言うと支障が出るという現状ではないかと想像します。

 

 病院は適正に判断して、私は週1日の診察と20分のリハビリを受けており、それを止めるのならば、介護保険適用も可能と。

 病院の診療を止めたら、リハビリの柱であるその時々の専門的な判断を下す人がいなくなるので、その選択は考えられないです。結局、ジムは、民間の有料施設に通うしかないということでした。

 

 それで、ジムは、最初にフジグランのフイッタに行きました。

 対応は最低でした。

 受付であれこれ聞かれ、入会手続きを進め、終わりかけの頃に、病歴を聞かれました。「2年前に脳梗塞を発症」と答えると、「医者の診断書が必要ですから、貰って来て下さい。でないと、ご利用できません」と。

 「ノルマが厳しく、契約は欲しいけれど、ルールは守らないと」とそんな感じがありありでした。「契約はそのまま生かし、診断書の結果次第で契約解除ということでいいですか」と、何のためにか怪しい感じで断りました。

 

 医者の診断書といっても、具体的な説明はなかったので、帰ってから、ホームページ上の問い合わせで尋ねましたが、返事はなかったです。

 恐らく、障害者等とのトラブルを避けたいということだろうと思います。準上場みたいな企業でも、余りに、おそまつです。企業の経営方針ですから自由ですが、真面目に尋ねている者に何も返さないという対応は最低です。 

 

2022年9月 ◇◇脳梗塞 ジム その2

 

 障害者になってみると、理解のある企業(人)とない企業の対応の違いは極端で、このような情報のなさにも驚きました。

 

 他の脳梗塞の患者や障害者は、現状をそのまま、受け入れ、ただひっそりと息をひそめて、目立たぬようにしているのかと思います。「出る杭は打たれる」ように、決められたこと以外の別の方法で治そうと試みると、思いっ切り打たれました。

 出所が市の緩い財布からなのでビジネスとして儲けようとしている人が沢山いて、障害者は二の次で、市も手を焼いている、手一杯とそんな感じでしょうか。

 

 障害者なら、公共交通機関の利用が基本運賃半額で、子供料金と同じですが、JRだけは例外的に割引なしの通常料金です。

 JRのことは、旧国鉄時代から、国の方針には逆らうよう方向のようです。

 その判断は自由ですが、その事実をもっと国民に伝えて欲しいし、その理由を明らかにして欲しいと思います。

 それで何一つ変わらないなら、割引している他の公共交通機関に失礼だと感じます。それも社会貢献の一つで積極的・消極的企業か、はっきりさせて何か問題があるのかと思う。

 

 患者は早く退院したがるけれど、病院の対応として、「なるべく早期退院は許可せずに、できることは、何でも入院期間にやっておかないと、退院してからでは困難」という基本方針でしたが、「なるほど、そういうことか」と分かった気がしました。

 入院中と退院後では、保険等の扱いが全く違います。リハビリにしても1日3時間とかが1週間20分限度に減ります。勿論、麻痺の程度により異なりますが、退院後は、あきらめたくはないけれど、現実に保険制度もひっ迫しており、限界があり、なかなか厳しいという現実なのだと思います。 

 

2022年9月 ◇◇脳梗塞 ジム その3

 

 しかし、市の担当課などにしても、同じようなケースはないのかと不思議な感じがしました。できることは何でも試して、収入がないので、正規に、保険等が使えるのならば使って、治したいだけです。

 そのための環境としては、全くと言っていい程、情報に乏しく、手探り状態で、ハードルは高すぎると思いました。

 

 市の担当課は、保険等のきかない施設に権限がないのは当然としても、このような障害者に有用な情報を集約することもできないのはなぜがと考えてしまいます。

 

 保険制度等をあてにした企業は、担当課の周りに山のようにいて、生きていくため、あの手、この手で探りを入れ、ごまかしなどが横行しているようです。

 

 不正が想定される者に、文書照会で対応しようなんて、国税にいた者としては、論外な対処法です。勿論、趣旨を理解した真面目な企業もいるとは思うけれど、私の知る限り、市の人間は、とりまきの保険をあてにした企業を向いて仕事をし、その先の障害者の利益のことまで、手が回らないのが現実のようです。  

 

2022年9月 ◇◇脳梗塞 ジム その4

 

 ジムは、次に、ルネッサンスに電話しました。

 学習しましたので、脳梗塞のことを事前に説明して、その対応はと聞いたのですが、「特に、何も必要ありませんよ」と快諾でした。このような対応の違いに驚くとともに、情報が事前に分かれば、正直、嫌な思いもせずに済んだし、時間の無駄でした。

 

 もう、半年以上、週5回ペースで通っていますが、効果は非常に高いと思います。月1万円ほどですが、風呂はルネッサンスではいるので、深夜電力を止め、浮いた水道代とで、ほぼペイできます。  

 

 左手の握力を補うため、手につける補助のクローブをオクト整骨院に相談すると、ネットで探してくれました。そのグローブを装着すると、全ての器具を使うことができ、助かっています。今は、金輪島が程よく忙しく、後の時間でジム通いに慣れ、よい状態で、安定しています。

 

 しかし、ここまでくるのに、長い道のりでした。嫌な思いも数多くしました。

 だから、資金的にゆとりがある人は月20万円の有料の施設を選ぶのかと思いました。本気で治したいなら、保険などをあてにしてはいけないと。

 そうあってはいけないと思うのは理想で、現実は違うと。

 

 私は、この病気を本気で治したいと思い、常識的な範囲内で、特に、経済的に無理のない程度で、必要なお金は働き、稼ぎながら。保険等のルールは守り、自分が納得する一番の近道と言える道を選びたいと思っています。何年かかってもやりたいと。それだけですが、紆余曲折ありすぎです。