◇◇2022年9月  ◇◇脳梗塞の症状 できないこと◇◇

 

〇シャツのボタンを留める

 ボタンダウンやアロハなど好きでしたが、右手だけでボタンを留めるのは大変で、右手の袖口は不可能です。着なくなりました。時々、着ますがタンは面倒で止めません。

 

〇チャックを止める

 冬用の上着は、チャック式のものがすべてと言っていい程です。両手を使って留めるは無理です。ボタン式のスタジアムジャンパーなら大丈夫なので、探しましたが、数は少なく、選べるほどありません。

 

〇お盆を持つ

 「なか卯」にはよく行きますが、好きだった「丸亀正麺」には発症後、一度も行ってません。片手でお盆を持つのは意外と大変で、混んでいて人にぶつかれば、落としてしまいます。うどんだけなら持てそうですが、そうまでして行こうと思いません。今は、「なか卯」で十分です。うどん屋はセルフの店が多く、数少ない障害者に優しい貴重なお店です。だから、外食は、行ったことのあるお店でないと不安です。

 

 この前、駅でモーニングを食べようとお店を探したのですが、セルフサービスのお店ばかりでした。「何を頼むと、何を持つことになるのか」と思うと気が滅入って、結局食べませんでした。マクドナルドみたいに、素材が紙で軽いと大丈夫なのですが外資系だけのようです。

 

 近所の安い定食屋さんとか、ご飯おかわり自由のお店は、好きで良く行ってましたが、右手だけでご飯おかわりするのは無理なので、行きません。家では、炊飯器の横に器を置いて、こぼさないように移しています。

 ですから、フライパンが持ちたいと書きましたが、器が持てるようになると少しできることも増えます。でも、陶器のは今は怖いです。

 ちなみに、入院中、朝食で、チチヤスのヨーグルトがでるのですが、丁度、あの形、大きさ、重きがいいのか、入院初日から左手に持たせて食べていました。余り、進歩していないなと思いました。

 

〇雨の日に荷物をもつ 

 金輪島でお客様がある日などは、重たい荷物を定期船に乗せて運ぶのですが、雨の日は最低です。傘を持つ手はないので、スブ濡れです。

 雨の日には、右手で傘を持てば、荷物は持てないし、滑ったときに、掴む手もふさがっています。

 リュックサックは、手が使えるので非常に便利です。あと、肩に掛けるバックも常に持っています。お客様がある日以外は、リュックサックに入る程度の買い物をするように心がけています。

 

〇皮をむく 

 料理で野菜や果物などの皮をむくのは無理です。皮むき器も試しましたが、左で持つこと、押さえることができません。すべて皮はむかずに食べています。良く洗って、なるべく火を通すことにしています。ジャガイモだけは、芽に毒があるらしいので、なるべく控えています。

 

〇自転車にのる

 自転車には乗れないんだけど、乗れたら、もう少し行動範囲が広くなると期待している。そんなに、ハードルは高くなく、いずれ乗ってみようと思う。安全に乗りたいと思うので、時期が熟すのを待っているという感じです。

 

〇フライパンを持つ

 今はできないんだけと、努力次第で出来るという感じです。3年くらいかかるかな。今は、片手鍋で、右手で、鍋を傾けて器に移すという方法で、鍋を左手に持って右手で取り分けるという工程ができないです。基本、一人前しか調理できないので、営業用では、まだ、使えないです。

 

〇お金を支払う

 今は、手提げバックのとある場所を財布がわりにしています。最初は、札を出して、おつりを貰うことしかできなくて、小銭が溜まる一方でした。カードなどを探すのもその場では難しいです。買ったものを袋に入れるのも一苦労です。

 一度、100万円をおろした時、数えようとしましたが、途中であきらめました。片手では無理です。

 

〇買い物をする

 近所のコンビニで買物をしたとき。

 退院した頃が袋の有料化が始まった時期でした。

 10人くらい待っている時間帯に、品物をリュックにとお願いすると、

 「自分でお願いします」「えっ、どこでですか?」「ここで、お願いします」と。

 パニック状態になりました。

 店員と後ろのお客様が片手でリュックに入れる様子をじっと眺めていました。試しに片手で入れてみてください。一苦労です。S字フックとかあれば、片方をフックにかけると、入れやすいし、結ぶことも可能です。あれはすごいです。

 

 それ以来、私には、とてもコンビニは怖い所というイメージです。今は、たまに急ぎの時に使いますが、あの時のことがあって、無駄だと分かっていても、袋を買うようにしています。コンビニにスマホといえば、最も今どきのものですが、障害者には優しくないものの代表です。

 

 それと、「手が不自由なので」と、とにかく先に言うことにしています。バックに付ける印などがありますが、見ている人は、ごく少数です。

 そういう意味での自尊心は捨てないと、社会生活はおくれないと気付きました。一皮むけた感じです。

 

 ゆっくり、リュックに入れる場所の確保されているスーパーが障害者には優しいと思います。

 

〇スマホで写真を撮る

 立った状態では、スマホを持つだけで、操作できません。座って、膝の上とかテーブルの上とかに置いて、始めて操作できます。写真は、テーブルに立たせた状態でのみ操作できます。でも、シャッターのあの位置は不便です。

 電車の中で片手で吊革を持ち、片手でスマホを操作していた人がいたので、注意してみてたのですが、私にはできません。基本的にスマホは両手が使える人を前提として様々な操作ができるような作りなっています。

 デジカメは、ブレはありますが、三脚等を使うとブレも解消します。シャッターの位置など片手でも操作可能ですので、写真は専らデジカメを使います。

 スマホは、障害者には不向きで、デジカメは、障害者に優しいです。

 

 

 スマホは、現代を代表するもので、様々なものの進化を集約した画期的なものですが、こと障害者対応という観点でいうと、退化していると感じることが実に面白いと思います。切り捨てるべきは思い切って捨てなけれは、進化できないと、それはそうだと感じました。